こんにちは、元地方公務員で人事・採用を担当していた”ともきち”です。
人事担当の目線から、公務員試験、公務員の人事等について役立つ情報をお届けします。
大学に入学してすぐに将来のことを考えている人はどれくらいいるでしょうか?
一部の明確な夢を持って大学を選んだ人は別として、正直、あんまりいないですよね。
私は大学受験から解放され、すっかり気が抜けて日々をだらだらと楽しんでいました。
高校時代と違って時間もたっぷりありましたから。
さて、私の思い出話はこれくらいにしておきます。
今回は、試験勉強以外で学生時代にやっておくと良いことについてお話ししたいと思います。
言い方を替えれば、こんな経験をしていると面接等で良い印象を与える可能性が高いということです。
特別なことは何もありませんが、以下に記載することをしている人は印象が良くなる傾向にあります。
◆目次
公務員試験に合格するためにしておけばいいのは、試験勉強だけではない
皆さんの中には、大学に入った時点で将来公務員を目指そうと決めている方もいるかと思います。
1年生の時から公務員試験の勉強をしてもいいんですが、息切れして中途半端になるのがオチです。
もちろん筆記試験で合格する一定の水準に達しなければいけませんが、それは大学生活をまるまる費やすほどのものではありません。
そこは予備校でダブルスクール等、効率よくいきましょう。
それより、まだ時間があるのなら、”やっておくと良いこと”をやって、人生経験を積んでおきましょう。
公務員だけではなく、きっと民間企業の面接でも役に立つはずですよ。
ただし、何も特別なことはありません。
論文を書いて賞をとったり、地域活性化に取り組むコミュニティを立ち上げたりというのは、もちろん”やっておくと良いこと”に違いはありませんが、そんな絵空事をいっても仕方ありません。
面接等で良い印象を与えるのはもっと身近な経験にもあります。
こちらもできることできないことあるかと思いますが、参考にしていただければと思います。
やっておくと良いこと、経験
それではいくつか見ておきましょう。
面接等で好印象を与える人はやはり一定の経験をしている方が多いです。
自然と良い印象を与える所作が身についていきます。
①体育会、特にスポーツ系の部活に所属する
これは定番、鉄板ですね。
インターネットのコラムなんかを見ているとこれに反論するものもありますが、実際面接をやっていた自分も他の面接官も基本的に評価は高かったです。
会社と言うのは、決められた規律の中で動いていくもの。
一方、近頃は独創性が高いとか、ベンチャー志向を持つこと、個性があることが重視されている、と言われます。
しかし、実際はそういった尖った人はなかなか良い評価を付けづらいのが実際のところです。
「個性が重要」という企業側のアピールは、その会社が会社自身を良く見せようとしているだけではないかと勘繰ってしまうほどです。
これは昔からの大企業、さらには公務員では特に顕著な傾向です。
そこで、尖らず、規律を守り、根性があって少しのことではへこたれない体育会系は大変よく見えます。
部活、体育会と言う小さな世界であっても、厳しい上下関係の中で規律・礼儀を守るのは、社会に出てからも役に立ちます。
逆に、ある程度厳しい規律の中にいたことのない方は、面接の場でも応対が幼く見えがちです。
公務員も含めた就職のため、というのは少しおかしいのかもしれませんが、もし体育会、スポーツ系の部活に入ろうかやめようか迷っているなら、就職のウケと言う点では入ったほうが良いのかと思います。
②接客系のアルバイトをする
これもアルバイト経験なんて関係ない、と主張しているコラムもあるようですが、私の経験上これもウケが良いです。
接客系ならなんでもいいという訳ではなく、コンビニのようなマニュアル化が過度に進んだものではなく、飲食のウェイターやウェイトレスのようなものは特におすすめです。
アルバイトなのである程度マニュアル化されているものの、愛想を振りまいて、時に臨機応変な対応も求められる接客のアルバイトは勉強になります。
公務員を目指すくらいの方は、地元では比較的秀才。
進学校を出てトップとは言えないけど、そこそこの有名大学に入学するおりこうさんが多いかと思います。
アルバイト自体はたいした責任もないため、社会経験と呼べるかは微妙なところですが、飲食等の接客のアルバイトではそういった典型的な公務員を目指す方が、これまでなかなか触れることのなかった方々とも触れることができます。
特に、安さを売りにしているお店ほど、理不尽なクレームを受けることもあるでしょう。
お客様に色々言われたとしても、従業員であるこちらがキレて、怒るわけにはいかないので、我慢する場面が出てきます。
また、いろいろな人と愛想よく話すことも求められるため、いろいろなタイプの人に自分を良い印象で見せる術を自然と身につけられます。
本心はどうあれ、我慢して、柔らかい物腰で受け答えできること、何より様々な人とコミュニケーションの経験値が積めるという点は、面接でも役に立ちます。
どうせアルバイトをしようと考えているのなら、庶民的な飲食店はおすすめです。
③自立した一人暮らしをする
これは、「自立した」というのがポイントです。
一部、学校の寮に入っていた人等を除き、高校生までは実家で暮らしていた方が大半ではないでしょうか。
授業に出るのはもちろん、掃除・洗濯・自炊等の家事をしっかりこなし、アルバイトである程度のお金を稼ぐ。
典型的な大学生活っぽいですが、こういったことをしっかりできるのは簡単なようで難しいです。
たいていは授業サボったり、家事は適当で自炊なんてしたことがないとか、
実家がお金持ちで自分で稼ぐ必要がないとか、
自立した暮らしはなかなか難しいかと思います。
そういった中で、どっかのCMではないですが、暮らしのリズムが整った生活ができているのは良い経験と言えます。
ある程度の生活費を稼ぎ、本業の勉強に加えてきちっと家事もこなし、家も身なりも整える。
これってけっこう大変なことです。
いままでは親がやってくれていたということに気づかされ、人への感謝の気持ちが生まれるでしょう。
地元の大学に行っているのにわざわざ一人暮らしをする必要は、金銭的にもないかと思いますが、もし一人暮らしをするかしないか迷うくらいで、金銭的に余裕があればぜひ”自立した”一人暮らしをしてみてください。
距離的に一人暮らしにならざるを得ない方は、ぜひこれまで実家にいたときのようなリズムが整った暮らしができるようがんばってみてください。
その大変さによって、自立した精神を養うことができ、自信が生まれます。
根拠不明でも、自信があれば堂々として「なんかいいな」と採用側に思わせることができます。
これ、ウソのようでホントの話ってやつです。
ちなみに一人暮らしというテーマとはちょっと違いますが、伝統校の一部の寮は、自治の名のもとに体育会の部活並みに厳しい規律をもったところもあります。
そういったところは、この③という点では役に立つか疑問ですが、①に近い経験ができるでしょう。
ボランティア等も良い経験だが
面接での鉄板ネタ、ボランティア経験。
こちらも大学生活の中で経験しておいたほうが良いというのは間違いないです。
ただし、ボランティアも経験があれば良いというものではありません。
就職のため、面接でのネタのために単発のボランティアをしても、経験値的にはあまり高くありません。
やはり、部活やアルバイト等、ある程度の期間取り組んでいかないと、その人が持つ雰囲気、人に対して与える印象は変わっていきません。
ボランティア自体が悪いことではなく、むしろ良いことですが、ここで言う”やっておくと良いこと”とするならば、「継続」が重要です。
もしボランティア経験を自分の人格形成の中での強みとするのなら、ぜひ年単位での継続を頭に置いておいてください。
きっとその経験は、就職の時にも役立つはずですから。
まとめ
- 体育会に所属するか迷っているならぜひ所属すべし
- 特にやりたいアルバイトがなければ、接客サービスのアルバイトをすべし
- ちゃんとしたひとり暮らしをすべし
最後に・・・公務員試験突破には予備校に通うのが一番の近道
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