地方公務員って英語や中国語は使う?勉強しておいたほうがいい?

こんにちは、元地方公務員で人事・採用を担当していた”ともきち”です。

人事担当の目線から、公務員試験、公務員の人事等について役立つ情報をお届けします。

 

今回は地方公務員の語学について語ります。

英語や中国語に韓国語などを学んで、仕事に生かしたいと考えている人も多いかと思います。

実際、語学が得意だと仕事に生かせるのか

そのあたりについて書いていきます。

 

公子(きみこ)
私、実は1年休学してアメリカに留学してたんだ。TOEIC860点!すごくない?
公男(きみお)
え?年上だったの?
公子(きみこ)
・・・

都道府県庁、政令市、中核市クラスなら活躍の場は大いにあり、町村レベルでも使う場面あり

まず結論から申し上げますと、地方自治体職員でも語学が役に立つ場面はたくさんあります。

いろいろありますが、例としては以下のようなものがあります。

 

  1. 市民課や福祉課等の窓口対応
  2. 姉妹都市との交流等の地方外交
  3. 商工産業系の外国への売り込み
  4. 観光・空港系のインバウンド客獲得
  5. 外国の出先事務所や外務省、JETRO等の現地事務所への出向

 

細かいことを言えばもっといろいろありますが、外国人と接する部署はそこそこあります。

1の窓口対応については、一番イメージしやすいですかね。

その一方で、語学が堪能な方がイメージされているのは2~5かもしれません。

花形ですから。

実務として一番活躍が期待できる場面は窓口対応

 

公子(きみこ)
語学留学してた経験を活かして、ばりばり仕事をするぞ~!

 

そう、語学を活かした仕事と言うと、派手な仕事を想像しがちですが、実際最も役に立つのは窓口対応の場面です。

窓口といえば、市役所等の役場のイメージですが、都道府県庁だってもちろん窓口対応の部署はあります。

みなさんもなじみのある、市民課のような戸籍を管理する部署は市区町村ですが、福祉関係や税金関係の窓口のある部署都道府県庁にもあります。

 

日本に住む外国人は(誤解を恐れず言えば)普通の日本人より困っている人が多いです。

よって、外国人が自治体の窓口に来ることはよくあります。

 

地域によっては、中国、韓国、フィリピン、ブラジル等の特定の外国人がよく集まっている地区があります。

そういった地区の場合、通訳さんを雇っているところもありますが、直接コミュニケーションができたら一番ですよね。

 

ともきち
たとえつたなくても、母国語で話を聞いてもらえたり、しゃべってもらえたら安心するものです。

 

自治体は外国人含めて、住民あってのものですから、まずはその住民と直接コミュニケーションできるというのは、大変すばらしいことです。

花形のエリート部署でももちろん役に立つ

 

外国人住民は上述の通りですが、地方公務員でもビジネスの相手が外国人ということも多々あります。

外国との交渉といえば、外交、国(外務省)の専売特許と思われがちですが、自治体でも外国と交渉する場面はあります。

 

日本の自治体は、外国の都市との姉妹都市提携しているところは大変多いです。

姉妹都市としての覚書を締結して、そのまま放置、形骸化しているところもけっこうありますが、ちゃんとしているところであれば「姉妹都市締結○○周年」のイベントや、人事交流など、何かしらの動きがあるかと思います。

 

今アツいのは、やはりインバウンド関係ですかね。

観光系の部署であれば、中国をはじめとした外国人観光客を呼び込むため、あの手この手で施策を考えています。

時には外国の観光エキスポのような展示会に出展して、直接来訪をよびかけるという海外出張も考えられます。

 

それと、もちろん外国に赴任する可能性も。

都道府県クラスなら、中国や韓国などの東アジア、タイやシンガポールなどの東南アジア、さらにはヨーロッパやアメリカにも出先の事務所があるところもあります。

自治体の海外事務所での仕事は、海外の現地に展開している地元企業のフォローや現地情報の収集から自分が所属する自治体の職員(特に幹部)の海外出張のアテンドまで、多岐にわたります。

事務所がなくても、JETROの現地事務所に出向するなど、海外赴任の扉は開かれています。

 

ともきち
わたしは自分が所属した自治体の東南アジア事務所に行ったことがありますが、とっても素敵なオフィスで憧れました。

 

こういった派手なイメージの部署で、英語等の外国語を使って仕事をするのはカッコイイですよね。

ともきち
実際は結構苦労話を聞かされますが・・・日本と違って約束を守らない外国人は多いので

ただし、語学力が一番大切なわけではない

と、ここまで地方公務員でも語学を活かして活躍できる場はたくさんあることをお伝えしました。

しかし、話の腰を折るようですが、語学ができるからといって、語学を使う部署に配属されるわけではありません。

 

私が人事の部署にいたとき、海外関係の交渉ごとのある部署に、語学とはまったく縁がなさそうな方を異動させる案がありました。

私が、上司に「英語とかしゃべれなそうな人ですが大丈夫なんですかね。」といったようなことを聞くと、

上司は「行政マンとしての能力があるのが一番だからね、語学なら通訳にまかせればいいし。」というようなことを答えました。

そう、まず求められているのは行政マンとしての能力です。

語学ができなくても、交渉事への対応能力や内外の調整能力等、行政に求められる能力を持っていることのほうが重要なのです。

餅は餅屋、語学は通訳に任せればよいのです。

語学は堪能で活かしたくてしょうがない、勉強も続けているけど、公務員としての仕事ぶりはイマイチ・・・という方は、なかなか思い描いているような仕事のチャンスは回ってこないかもしれません。

といいつつも、できるに越したことはない

とは言いつつ、英語や中国語に韓国語、ポルトガル語など、できるに越したことはありません。

特に、ある程度の英語ができれば、ビジネスの場もスムーズです。

普段の仕事ができる上に、語学もイケるなんて、重宝されるに決まってます。

 

公務員でも、仕事が終わってから語学の学校なので学習している人はたくさんいます。

公務員試験に合格して卒業までに時間のある方や公務員として仕事をしていても意欲のある方は、ぜひ学習をするとよいかと思います。

今は高額の英会話教室に通わなくても、オンラインで気軽に学ぶこともできます。

無料体験もあって安いおすすめは以下のサイトです。

英語学習の新定番!スタディサプリ ENGLISH(公式サイト)

地方公務員の中でも、語学を活かして、世界を股にかけて働きたい方は、ぜひそのモチベーションを学習にぶつけて、夢をかなえてください。

まとめ

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  • 地方公務員も英語や中国語など、語学を活かす場面は多々ある
  • 一番身近で役に立つのは窓口対応
  • 観光等の花形部署でも役に立つ
  • ただし、語学より行政マンとしての能力のほうが重要
  • 行政マンとしての能力と語学能力があれば、世界を股にかけて活躍も!
ともきち
今の時代、地方公務員も世界に羽ばたく時代ですね。






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ABOUTこの記事をかいた人

某地方自治体で行政職(事務職)の地方公務員として十数年間勤務しました。現在は転職して民間企業に勤めています。地方公務員時代は人事・採用も担当したため、公務員を目指したいという方に役立つ情報をお届けします。