こんにちは、元地方公務員で人事・採用を担当していた”ともきち”です。
人事担当の目線から、公務員試験、公務員の人事等について役立つ情報をお届けします。
大学等の学校を卒業した後の進路はいろいろあります。
民間企業への就職を目指して就活するもよし、公務員を目指して公務員試験を受けるもよし。
弁護士や税理士等食べていける資格取得に精を出すのもよし。
アイデアと少しの資本があれば起業するのもよしです。
とりあえず、ここを見ている方は公務員試験を受けようかと考えている方が多いかと思いますが、公務員を目指しているからと言って、民間企業の就職試験を受けられないわけではありません。
今回は、公務員試験受験を予定している方が、民間企業への就職活動を行うべきかについてお話しします。
◆目次
公務員試験を受けながら民間企業の就職活動をすることはもちろんできる
卒業後の進路を決めるとき、なんとなく企業に就職するか公務員になるか決めてしまう方も多いかと思いますが、各就職試験に相関性はないので、民間企業を受けながら公務員試験を受けるということは可能です。
はじめから将来の進路を狭く考えてしまうと、「やっぱりやりたいことと違うかも・・・」と途中で思っても「時すでに遅し」のパターンも。
一旦社会に出たら40年、下手したら将来の日本では50年くらい働かないといけないかもしれません。
もちろん、転職もできますが、やはり最初から自分に合った企業なり公務員なりになれるのが一番。
進路を考えるのはめんどくさいですが、自分の進路を考える際、少し慎重に、そして真剣に悩んでおいたほうが良いかと思います。
もし、決めきれないということであれば、「併願」と言うことも視野に入ってきます。
公務員と民間を併願することのメリットデメリット
さて、自分の将来の可能性を考えるなら、公務員試験の受験も民間企業への就職活動も両方取り組んでいったほうがいいに決まっています。
しかし、物事にはメリットデメリットがあるもの。
ここで、そのメリットデメリットについて書いていきます。
ちなみに、公務員試験を受ける前提での話です。
・メリット
ベストな選択をできる可能性が高まる
公務員しか受けない、民間企業しか受けない、そう決めた時点であなたの可能性は一気に狭まります。
企業や自治体等の就職説明会に参加する中で、どこに魅力を感じるかは人それぞれ。
公務員を受験する気満々だったけど、民間企業の説明会を聞いていたらこっちのほうが面白そう
とか
民間企業に就職するものと決めつけていたけど、公務員のほうがやりがいがありそう
なんて考え方が変わるのはざらです。
そういった時に、ゼロから方向転換するのか、ある程度対応できるようにしておくかでは全然違います。
両方に対応するように準備をしておくのは、自分の将来の可能性を広げる力となるでしょう。
・面接に慣れる
これは、民間企業の方や普通に民間企業に就職しようとしている学生には大変失礼な話ですが、民間企業の面接試験は公務員試験の面接の良い練習になります。
公務員試験より民間企業の就職試験のほうが時期が早いため、公務員を第1希望としている場合は、民間企業の面接を受けておけば、受け答えや緊張感に慣れることができます。
結果として民間企業の面接試験に落ちてしまったとしても、何がダメで何が通用したのかは実戦の中で見えてきます。
もちろん、公務員予備校などで面接の練習を重ねるのも大変重要ですが、本番を経験できるという意味では貴重な機会です。
デメリット
・時間がなくて忙しい
やはりなんといってもこれ。
公務員試験の筆記試験は4月下旬から6月くらいに実施されることが多いですが、民間企業の就職試験でエントリーシートを提出したり面接を受けたりするのは、その前から公務員試験と同時期くらいまでずっと続いています。
公務員試験の勉強の追い込みの時期に、エントリーして、ESを書いて、面接を受けるのは、人生の中で比較的時間に余裕のある学生生活の中でもけっこうキツいものです。
民間企業への就職活動に精を出している間に公務員試験の勉強がおろそかになり、ライバルに差を付けられていく。
その結果、中途半端になり公務員試験には受からない。
こんなことを考えると恐ろしいです。
オススメしたいのは・・・
公務員試験を受けようとしたとき、民間企業の就職活動も同時にするかということは、もちろん個人の自由です。
自分のやりたいことを真剣に見つめた結果、「公務員が一番良い」、「それ以外ならニートになる」くらいの思いを持てば、単願で良いです。
しかし、私がオススメしたいのは「本命の公務員試験を優先しつつ、軽めに民間企業の就職活動をする」ということです。
そんな暇ないし、民間企業のことなめてるのかと言われそうですが、「軽く」というのがポイントです。
とりあえず周りの友達が就職活動を始めた波に乗っかって、企業説明会に参加したり、就職サイトに登録してみたりしてはいかがでしょうか。
その中で、気に入る企業の一つでも二つでもあるでしょう。
そういった企業はエントリーして、面接を受けに行きましょう。
先ほどメリットのところで言及した通り、面接に慣れるための場には、本番の面接が最も適しています。
うまく話すことができ、そのまま選考を進むことができれば万々歳。
もし不採用となってしまっても、うまくいかなかった点を反省し、本命の公務員試験に臨めば、ぶっつけ本番よりもよっぽどいい成果を残せます。
もともとある程度の才能、実力があり、真面目に自己分析に取り組む人は、就職活動の後半になるにしたがって内定がどんどん出る傾向にあります。
このような人は、人物としてはすばらしいのですが、初対面の人に相対し、どうしても緊張しやすい面接でわたわたしてしまい、実力を発揮できないことがあります。
次第に慣れていき、緊張をしなくなってくると実力を発揮して、内定を勝ち取ります。
公務員を目指している方に考えて見て欲しいのが、実力を発揮できないのが、ぶっつけ本番、本命の公務員試験の面接だったらどうかということです。
一生が決まるかもしれないこの機会に、緊張で実力を発揮できなかったとなったら、それこそ一生後悔します。
民間企業の面接はぜひ受けて、「練習」することをオススメします。
ちなみに、就職サイトには自治体や独立行政法人など、公務員系の仕事の情報もあり、エントリーもできる場合もあるので公務員志望者も登録は必須です。
とりあえず登録して情報収集しましょう。
まとめ
- 公務員試験と民間企業の就職試験を同時に進めるのはメリットデメリットあり。
- おすすめは、本命の公務員試験に力をいれつつ、就職試験も体験。
- 面接の場は慣れが必要。民間企業の面接試験で経験は積んでおくと良い。