こんにちは、元地方公務員で人事・採用を担当していた”ともきち”です。
人事担当の目線から、公務員試験、公務員の人事等について役立つ情報をお届けします。
公務員になるには、というか民間企業でもどこでも、就職するには避けて通れない面接試験。
せっかく半年から1年がんばって筆記試験を突破しても、面接試験で落ちるなんて考えたくないものです。
しかし、面接試験の比重は年々高まっており、筆記試験より面接試験の配点が大きいなんて当たり前です。
今回は、公務員の面接試験で実際に面接官もしていた私が、どのような人に高得点をつけていったか、受かる人の特徴についてお話します。
◆目次
公務員試験も面接は非常に重要
皆さんもご存知かと思いますが、今の時代、公務員試験における面接試験は非常に重要になっています。
民間企業は、100%に近いくらいの比重で面接が重要なので、それには及びませんが、公務員試験も「人物重視」の名のもとに、面接の重要性は高まる一方です。
そこで、面接対策もしていかなければならないので、面接対策本なんかを買ってみるわけです。
私もとりあえずブックオフで、定番っぽい面接対策本を買って、読んでみたんですが、びっくりしましたね。
なんてったって、そこに書かれている例がすごすぎました。
自己PRとして
「アメリカに半年間留学して、現地のスピーチコンテストで優勝した。」
とか
「友人と一緒にプチ起業をして経営の勉強をしている。」
とか・・・
私には当然そんな経験ありませんし、なんとも普通の大学生活を送ってきましたから。
重要な面接試験を前に、人に誇れるようなエピソードもない、とショックを受けたものです。
しかし、そんな私も公務員試験に合格して、無事採用されたように、そんなに変わったことをしてなくても大丈夫なんですよね。
学生時代にどれだけすごい経験をしたか最重要ではない
さきほど触れた面接対策本のエピソードではありませんが、自己PRでとんでもない貴重な経験を語るのも良いですが、そのすごさが最も重要というわけではありません。
そういった情報に触れていると、いかにすごいエピソードを語るか考えがちですが、正直、その内容自体は面接の評価として、2番手、3番手の項目です。
自分には特別なエピソードがないと困っている方も、とりあえず安心してください。
何もエピソードがないというのも考え物ですが、最も重要なのポイントは別です。
では、受かる人に共通する特徴は?
それではいよいよ本題、面接を突破して見事に合格を勝ち取る、ずばり受かる人の特徴です。
いくつかありますので、列記していきたいと思います。
ちなみに、「面接官に一緒に働きたい人材だと思わせる」とかいうアドバイスは本とかによく出てきます。
たしかにそうなんですが、この一見なるほどと思える理論、これは抽象的で、結局どういうことなのかよく分からないので、そういう抽象的な話はここではしません。
ポイント① 聞いたことにちゃんと答える、話の通じる人
これ、めちゃくちゃ重要です。
聞いたことに答えるなんて、当たり前ですし基本中の基本ですが、意外とできていない人が多くて驚きます。
面接試験は、面接官の質問に対して、面接を受ける人が答える、というのが基本的な流れです。
面接官は、その答え方を見て採点しているんですね。
では、その質問に対して、的外れな答えで返している人がいたらどうでしょう。
会話のキャッチボールができない、コミュニケーションがとれない人として、内容以前の問題です。
「聞かれたことに答える」ができていない人なんているの?と思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、できていない人は本当に多いです。
よくあるパターンが以下の通りです。
また、わたしは○○でアルバイトをしているのですが、アルバイト仲間が○○についてケンカをしたときに、両者の仲介役を買って出て、仲直りをしてもらいました。このように、それぞれの立場を考えて行動しています。
これは、省略して書いたので、そんなにずれていないように感じるかもしれませんが、実際に話すと話がちらかっていると感じます。
苦労した経験談を聞かれて、その答えと、解決手法を答えるところまではいいのですが、アピールしたいがためにほかのエピソードまでしゃべってしまうのはあまり良い印象は与えません。
聞かれてもいないのに、どうしても自分がPRしたいことをしゃべってしまったり
想定していた質問以外の質問が来て、焦って訳の分からない受け答えをしてしまったり
普段とは違う面接の場では、やらかしてしまいがちです。
その点、こちらの質問した内容に対して、しっかりと答える受験生は非常に良く見えます。
人間としてのコミュニケーションがしっかりとれるな、という感じです。
本当に当たり前のことですが、話が通じる、というのは重要です。
しっかり、面接官の話を聞きましょう。
(仕事をしていると、本当に話が通じない人がいて困ります。)
ポイント② 話がハキハキ簡潔明瞭な人
これも、ちょっと①と似ている部分があるのですが、話が理路整然としていて、ハキハキと簡潔明瞭な人は、非常に良い印象を受けます。
私や、同じく面接を担当した人のメモに、よく「話が冗長」というマイナス評価を書くことがあります。
話が要領を得ずに、やたらと長い人は、仕事でもグダグダ話をしてしまいそうだなと心配してしまいます。
こういう人は仕事もテキパキとやれなそうだなという印象を抱いてしまいます。
その点、ハキハキしていて、話を簡潔明瞭にまとめられる人は、頭の中が整理できていて、ちゃんと自分の考えを伝えられるんだな、と好評価です。
論理的に、何が言いたいかはっきり話せば、話の内容も面接官の頭に入ってきて、あなたという人物の理解につながります。
言いたいことはグダグダ回り道をせず、ストレートに伝えましょう。
ポイント③ 元気な笑顔、または落ち着きのある人
これも、自分が面接官の立場で考えれば簡単に分かるかと思います。
なんか暗い雰囲気で、もごもごしゃべる人が現れたらどう思うでしょうか。
どんなにすごいエピソードを持っていて、頭脳明晰でも、意思疎通ができないと仕事もうまくできないんじゃないかと心配です。
しかし、元気な笑顔で話してくれる人は、仕事の上でもかわいがられますし、住民にも好感を持たれます。
学校の成績がイマイチでも、こういった人のほうが仕事がうまくいく傾向にあります。
もちろん、元気と言っても、ただバカ騒ぎするような感じではもちろんだめですよ。
元気でありつつ、落ち着きがあることも重要です。
品があるとも言えますね。
面接で落ち着くなんて無理!
と思われるかもしれませんが、これは面接の練習をひたすら重ねるしかありません。
予備校の面接対策での実践でも、就職課の人に相手してもらうのでも、友人に練習相手になってもらうのでも、民間の面接試験を受けるでもなんでもいいです。
とにかく場数を踏んで、少しでも慣れましょう。
実際の面接官でない人に話して、練習後にダメ出しされるのは非常に恥ずかしいです。
しかし、この練習は一時の恥ですが、公務員試験に落ちたらもっとつらいことになります。
まとめ
- 面接は、学生時代のすごいエピソード披露大会ではない
- 面接では聞かれたことに対して答える、当たり前だけどこれ重要
- 話はハキハキと簡潔明瞭に
- 落ち着きつつ元気な笑顔で!
誰でもできることなので、ポイントは押さえておきましょう。