こんにちは、元地方公務員で人事・採用を担当していた”ともきち”です。
人事担当の目線から、公務員試験、公務員の人事等について役立つ情報をお届けします。
地方公務員といえば、生まれ育った地元の自治体に就職するイメージが強いですよね。
もちろん、縁もゆかりもない自治体に就職する人もいますが。
(地元以外の自治体の地方公務員になることを考えている方は、こちら↓もぜひご覧ください。)
さて、本題に戻りまして、出身校のことで気になるのは、出身校によって採用に有利不利はあるのか、ということです。
この市は「○○高校閥」だから、○○高校以外はなかなか難しいというような噂もまことしやかに流れていたり・・・。
出身校の有利不利|出身高校編
普通”学歴”と言えば、出身大学で語られますよね。
あいつは慶應卒でエリートだとか、地元国公立大卒で○○課長と同じ学部だとか。
でも、地方公務員は出身高校のほうが注目されることもしばしば。
そりゃそうですよね、特別区等の一部を除いて、地方公務員になる人は自分の地元の自治体に就職する人が多数派ですから。
大学は東京、関西どころか、全国に散らばっているのに対して、高校であれば、同窓、つまり同じ学校の出身者はたくさんいます。
地元の高校であれば、自分の出身高校でなくともなんとなく知っているもの。
そこで、出身高校によって、採用の有利不利はあるかという疑問に対する答えですが、これは
「ありません。」
です。
学閥があると言われていようとも、採用には関係ありません。
公平公正であるべき公務員試験、あったら逆に困ります。
ただし、試験の面接官も人間です。
自分と同じ高校出身であったならば、ちょっぴり親しみが湧いてしまいます。
面接官と同じ高校出身だからと言って、加点されるなんてありえませんが、もしかしたら話が弾みやすくなるかもしれません。
地方公務員は、地元のいわゆる進学校出身者が多いですから、あなたも面接官と同じ地元の進学校出身であれば、プラス0.1点くらいの効果があるかもしれません。
だからといって、ことさら出身高校をPRする必要はありませんよ。
卒業した大学はともかく、卒業した高校で取り組んだことを語っても
「この人は過去の栄光に縛られているのか?大学ではあまり成長していない?」
なんて思われかねませんから。
とにかく、地元のエリート進学校だろうが、(失礼な言い方ですが)底辺高校だろうが、新興私立高校だろうが、試験には関係ないと思ってください。
出身校の有利不利|出身大学編
さて、一般的な学歴と言えばこっち。
出身大学です。
もうお分かりかと思いますが、出身大学によって採用の有利不利があるかと言えば
「ありません。」
です。
出身高校編の時に申し上げた、「面接官と同じ学校出身なら親しみが湧いて、ちょっぴり有利かも」理論は、数多くの選択肢がある大学だとなかなかハマりません。
地元国公立大学だと少しは可能性はありますが、そもそも「同窓だと有利」なんて効果も、ほとんどないようなものですし。
そして、いわゆる一流大学卒業だからと言って、「すごい」と思われて有利になるといったこともありません。
さすがに、東京大学くらいになると目を引きますが・・・。
それよりも、出身大学による有利な場面と言えば、OB訪問にあると思います。
地元国公立大や有名私立大学であれば、みなさんが試験を受ける自治体に就職しているOB・OGも多くいるかと思います。
今の時代、それなりにしっかりした大学の就職課に行けば、話を聞かせてくれるOB・OGを紹介してもらえます。
公務員試験の面接で何を聞かれたか、どれくらい試験勉強をしたかといった試験対策から、実際働いてみてどうなのか(給料、職場の雰囲気)というリアルな内容まで、聞いておいて損はないです。
めんどくさいけど、人脈、人間関係って重要です。
採用に有利不利がなくても、出世には出身校が影響する?
さて、ここまで出身校が採用に影響するのかということについて語ってきました。
結論は、採用には影響ないということですが、出世についてはどうでしょう。
実は、出世となると、ちょっと話が違ってくるんですよね。
これについては、また別途記事にしたいと思います。
まとめ
- 出身高校、または出身大学によって、有利だったり不利だったりすることはない。
- 高校については、エリート進学校だろうが、底辺高校だろうが、新興私立高校だろうが関係なく、堂々と受験しよう。
- 大学についても偏差値が高かろうが低かろうが関係なし。